歴研

歴史好きの歴史好きによる歴史好きの為のブログ

【佐賀県伊万里市】明星桜

f:id:rekiken9:20190725211332j:image

明星桜

 桜はバラ科に属する落葉樹で、観賞用として公園等に広く植栽されています。また九州海岸付近の暖帯林、特に照葉樹林の郷土の中で育ち、その寿命は100年前後といわれています。

 明星桜はエドヒガン系で開花後に葉が出、花は薄紅色を呈しています。開花は三月末から四月初めで、ソメイヨシノに対し四日から七日程早く、その姿は雄大で優雅な趣があります。

 根回り付近は石垣で囲まれ、根回り5m、樹高13m、枝張り東西22m・南北15m、地上直上からの幹回り2mのものが4本に分岐して成長しています。近年、明星桜そのものの樹勢が衰えてきたため平成8年に回復処置を行いました。処置後、樹勢は回復に向かい、かつての旺盛さを取り戻しつつあります。

 明星桜の由来については、久安年間(1145~51)に松浦二代党祖 源直の臣、浦内淡路守が東山代町脇野地区を開拓した際、望郷の念から京都の壬生寺より桜を持ち帰り植えたとする伝承があります。また名前の由来として、夜間の同樹の下で火を焚いて眺めると、花びらが火に映えて明星の趣があるところから明星桜と名付けられたといわれています。

 伊万里市内における桜では、随一の老木で、また、代表的な巨木です。さらにこの種の桜は県内では他に見ることができず、学術的価値が高いものです。


f:id:rekiken9:20190725211338j:image

明星桜

 

遺跡名 明星桜
住所 佐賀県伊万里市東山代町浦川内5377
TEL  
年代 久安年間(1145~51)
指定区分  
駐車場