【長崎県長崎市】西山神社
西山神社(妙見宮)由緒記
長崎聖堂の学頭で唐通事 蘆草拙が寛文年間(1660年代)から奉祀していた北辰妙見尊星と諏訪神社吟味役村田四郎次(酒屋町居住)が奉祀していた妙見尊神を草拙所有地であったこの浄地(現在地)に神社を建てて祀ることとし妙見様を信仰していた時の長崎奉行石河土佐守の許可を得て享保二年(1717年)から二年間の歳月をかけて享保四年(1719年)八月二十五日に社殿全部完成し西山妙見社と称えられ永らく北辰妙見大菩薩鎮宅霊符尊神鎮座の霊域となった。
明治二年神仏混淆禁止令により御祭神を造化三神に改め西山神社と改称され今日に至っているが、社殿に奉納された白蛇・龍の額や絵が見られるのは白蛇や龍が妙見様の使者であったからである。安政四年(1857年)九月諏訪神社が火災焼失した折には御神体を西山妙見社に移し諏訪神社の仮宮が置かれたところでもある。
境内には緋寒桜の古木があり正月には開花し初詣の人を楽しませており、また寛文七年(1667年)ジャワからザボンの種子が唐船船長・周九娘により蘆草拙に伝えられ境内にその種子を播いたところ見事に成長し、その元木の種子が各地に播かれ長崎近郊は勿論 島原半島・鹿児島地方までザボンが産出されるようになったが、現在元木の三代目・四代目の樹がなお枝を張っており歌で広く知られた「長崎ザボン」の発祥地である。
西山神社の寒桜
このサクラは、西山神社の長い石段を上りつめた右側にある。
胸高幹囲1m、樹高7mで、明治30年(1897)1月に植樹の記録がある。近年は主幹の一部が腐朽するなど傷みがひどく、樹勢も衰え花付きも悪くなった。
寒桜は2月上旬、つまり旧暦の元日ごろに開花するため元日桜ともいうが、この寒桜は開花期が早く、1月上旬には開花し、2月上旬には終わる。
カンザクラ(寒桜)は、中国南部・台湾を原産とするカンヒザクラ(寒緋桜)を片親とした雑種といわれるが、他の片親の違いによって花色・花形・開花期に違いが出てくるものと思われる。
拝殿
本殿
神社名 | 西山神社 |
住所 | 長崎県長崎市西山本町8−18 |
TEL | 095-823-1378 |
御祭神 | 天之御中主大神、高皇産霊大神、神皇産霊大神 |
創建年 | 1719年 |
社格 | |
建築様式 | |
駐車場 | 有 |
御朱印 | 有 |