【福岡県筑前町】焼ノ峠古墳
国指定史跡 焼ノ峠古墳
昭和46年度(1971)農地改良事業に伴い発掘調査が行われ、九州最大の全長40mの前方後方墳であることがわかり、昭和50年2月13日に国の史跡指定を受けました。
この古墳は、標高130.6mの城山から分岐する標高56mの丘陵上にあります。
古墳は3世紀後半(古墳時代前期)のもので、平面形状は前方部が撥形に開き、後方部は北側がやや広くなる梯形となります。墳丘は、前方部が一段、後方部が二段で構成され、丘陵の地山を削り出し整形、後方部の二段目に盛土を盛っています。また、前方部西側前面に狭小な造出をもっています。古墳は、周溝まで含めると44.4m、後方部で幅28.3mとなります。死者を埋葬した主体部は確認できませんでした。周溝は、本来全周するものであろうが、狭小な丘陵上に立地するために流失したと思われ、現況では北側と前方部前面と東側の前方部からくびれ部で確認され、土師器の二重口縁壺や広口壺が周溝から出土しました。
この古墳は、この地域の有力な豪族のものです。