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【大分県豊後大野市】大迫磨崖仏

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大迫磨崖仏

 

仏様のお姿は岩の質によって異なる

 

 大迫磨崖仏は大日如来像とされ、牛馬の神として信仰されていますが、暗い岩窟と傷みのはげしいお姿から人々から恐れられることの多い仏様でもあります。このような容貌になった理由の一つには、彫り込まれた岩がとてももろい性質だということがあります。

 そのため、表面に麻などの繊維をまぜた粘土を塗り、顔面などを仕上げた石芯塑像ともいえる技法で作られています。

 

この崖に現れている岩は大きく二つの種類にわけることができます。堂の上に見える固い石が約9万年前に阿蘇火山の噴火による火砕流が冷えて固まった溶結凝灰岩です。その下に見える黄白色の部分が、約60万年前に今の由布岳あたりの火山からやってきた火砕流が固まった凝灰岩です、下に見える黄白色の部分はとても軟らかく磨崖仏を彫るのにはよかったとは思われますが、軟らかすぎて傷みが激しくなってしまいました。


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大日如来
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大日如来の由来

 この大日如来は高さ3・2米の磨崖仏で稀有の巨像であります。室町時代(戦国時代)天文二年(1532年)頃(450年前)日羅の作と伝えられ古来牛神として地方の尊信厚く今では諸祈願が霊験あらたかであると県外からの参詣も多くなりました。

祭日は1月28日、8月27日年二回行われます。昭和51年大分県重要文化財に指定され昭和57年12月修復記念にあたり記します。


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遺跡名 大迫磨崖仏
住所 大分県豊後大野市千歳町長峰1526
TEL  
年代 1532年
指定区分 大分県指定文化財
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